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鈑金塗装用語辞典


【足付け】
補修塗料を密着させる為に塗面に細かい傷を付け、表面積を多くする事を言います。ペーパー・スコッチブライトと言う物を使って作業をします。水を付けながらの作業で水研ぎとも言われています。これをしっかり行わないと塗膜が剥がれてしまう場合があります。特にナノクリヤーで施工された補修塗装では、ぼかし作業での足付けが大変(ペーパーが直ぐ使えなくなるほど硬い)なので手間ひまの掛る作業となります。
【色むら】
吹き付けた塗料が均一に広がらず、ムラのある状態で塗膜になる不具合です。吹き付け方法が悪くて起きる場合と、塗料に問題があり起きる場合があります。メタリック塗装でのメタリックの戻りムラは、現在も発生して現場で苦労すると聞きます。
【隠ぺい力】
ボディー色によっては、何回塗り重ねても下地の色が透けて見える色があります。赤や黄色などが多かったのですが、最近のヨーロッパ車の一部でシルバーやゴールドでも隠ぺい力が悪く時間が掛かる色が増えて来ました。染まりの悪い事を別名で「とまりが悪い」とも言われています。あせって厚塗りをすると沸きのトラブルになる場合があります。
【オレンジピール】
塗装面の表面に小さなデコボコになった塗膜面の肌のことを言います。日本では、ゆず肌と言われてもいます。新車の塗膜は、オレンジピールになっている車両や新車からツルツルの肌の鏡面塗装に近い塗装面も出ている様です。補修塗装の場合修理車両に合わせる必要があるます。塗装時のペインターが塗装しながら肌を作りますが、旧塗装部がオレンジピールの頭を磨いて落としてあれば、それにあわせて乾燥後ポリッシャーで磨きを掛け品質を同じ肌に仕上げます。

 

【クリヤー】
ベース塗料の上に塗る透明な塗料でベース塗料の輝きと美しさを引き出します。2液性ウレタンで、強度・耐久性・膜厚もある材料が主流になっています。現在ソリッドカラーの場合、クリヤーを塗装する2コート(2K)がソリットでは主流になり、ソリットの耐久性が向上しました。クリヤーの質(塗料メーカーや材料の違い)によって塗膜の強度や輝きが大きく違います。乾燥時間や作業性を重視する場合、仕上げの磨きが楽な乾燥しても柔らかいクリヤーを選択します。最近の欧州車の1部で新車から塗装されて来るナノクリヤーと言われる耐擦傷性の硬く乾燥も遅い材料は、材料原価も高く作業効率も悪いのですが、光沢や耐久性が品質の上からは良いと思われます。またバンパーやモールなどの柔らかい部品には軟化材を入れて塗膜を割れにくくし柔軟性を持たせることも出来ます。
【ゴミ・ブツ】
材料である塗料の中にゴミやホコリ・1度硬化した塗料が砕けて細かくなったブツや、吹き付け作業や乾燥中にゴミやホコリが塗装面に付いた状態を言います。その場合は、ブツやホコリが塗膜の上に出ているのでペーパーなどで削り、跡はポリッシュで修正できます。しかし、状態がひどい場合塗装のやり直しが必要になる場合があります。対策は、塗装ブースの定期的メンテナンスや塗装準備の段階でブース内をエアブローしながら1度回しフィルターに集める方法があります。また、ブース内に水道水を撒き排水させたりと、ゴミ対策は各ボディーショップにより特色がある様です。その他に、イオンの力を利用しゴミ付きを少なくする方法で、イオンシャワー(天井にイオン発生装置を取り付けた物)や、イオン発生器を塗装エアーラインに入れ静電気の発生を抑える商品もあります。ゴミの問題は、補修塗装作業時最大のテーマであり何時も気を抜けない部分になります。ブツの問題は塗料の材料に入っている場合は、製品の段階で入っている場合や、塗料攪拌機にセットされている塗料缶のアジデーターカバー(缶の中を直接攪拌するペラが付いた、ふたと攪拌機が一体になっている物)の上部で溶剤が固まり材料に落ち細かく砕けて混ざったり、色々な原因がありますが、ブツはストレーナーで取り除く事が出来ます。特に水性塗料の場合、水性用のストレーナーで溶剤より多めにストレーナーに掛けます。


【下塗り塗装】
部材の錆を防ぐ事と塗膜の密着を良くする為に下地で処理するのが、プライマーやサフェーサーと言われる塗装になります。ベース塗料を塗装する場合、この下地が正確に処理されていないと仕上がりが悪く品質が落ちた製品となる事があります。脱脂や乾燥も確実に処理されていないと、場合によっては納車後何日かすると塗膜にブリスターが発生する場合があります。
【巣穴】
鈑金後鈑金パテで部材に練り付け乾燥させます。この時、パテの中に空気が入りこみ空洞やピンホールが出来るような状態を言います。巣穴が多いとパテやせの原因にもる事があります。水が巣穴に水分がたまた場合はブリスターの原因になる場合もあります。
【捨て吹き】
塗装作業で最初に吹き付ける時、補修塗料と塗装面をなじませる為にと、ハジキと言われる塗装が乗らない箇所があるか確かめるために薄くさっと吹き付ける作業のことです。しかし、ここで吹き付け方を間違えるとムラになり、ムラは最後まで残り品質の悪い仕上がりになる。
【全塗装】
ボディー全体を塗装するのが全塗装です。作業の仕方も色々あり取り付け部品を取り外して塗膜の不良箇所を下地から修正して、仕上がりを重視した作業や取り付け部品を極力取り外しせず、巻きと呼ばれているマスキングテープやビニールで塗装面以外を塗装がかからない様にする方法で作業する場合もあります。この方法は工期も短く金額も安く出来ますが品質は良いとは言えません。

 
【脱脂】
補修塗装をする時は、油分が残っているとハジキや乾燥後のブリスターの原因になる場合があります。その為、補修塗装を実施する前にシリコンオフと言われている脱脂剤で清掃します。特に注意するのは、水性塗料の場合溶剤よりも注意して脱脂しないとすぐハジキが出てしまいます。見えない油を拭き残しが無い様注意するのは、大変ですが品質を良くする為に欠かせない作業です。
【タッチアップ】
通常自動車を使用しているユーザーが、ドアなどのエッヂ部分の塗装が剥がれた場合になどに、同じ同色の小さなボトルに入った補修様塗料の事をタッチアップペイントと言うのですが、ここで言うタッチアップは、別名スポット塗装やブロック塗装とも言われている作業方法です。パネル1枚の中でボカシも含めた塗装で他のパネルに逃げない塗装方法です。この方法は、ブロックの中の損害が小さい場合にやる方法ですが、軽鈑金や簡易鈑金などは、料金を安くする方法としてブロック塗装で塗装するお店か増えています。現在車暦が長い自動車が増えた事で、拘らないユーザーも増えてきた為か仕上がりより安くて早い作業を希望するタッチアップ塗装が軽鈑金での主流となっています。
【たれ】
現在の塗料は、隠ペイ性が良くなっているが、色により塗り重ねる回数が違ってきています。あせって、あせって塗装を塗り重ねた場合に、塗装が溜まりやすい場所などから塗装がたれる事を言います。この場合、程度にもよりますが再塗装が必要な場合があるので、注意して作業したい所です。
【テスト塗り】
調色した塗料が補修する車両のボディーカラーに合っているかどうかを確認する為、テストパネルに実際に補修塗装をする状態で塗装し乾燥させます。その後、パネルを実車に当て調色ライトで照らし修理車のベース塗料の色やメタリックの量や粒子大きさなど、パールであればパールの色の確認をします。この微調整をしながら何回かテストパネルに塗装して最終決定する作業です。塗料メーカーのデーターから作るのが基本ですが、材料自体の製品のブレやデーターの情報不足から色が出ない場合があります。ペインターによっては、塗料は生き物の様で一生勉強と言う人もいる様です。


【パテ痩せ】
パテはやせる性質を持っているので、熱をかけて硬化してから研がないと後でやせてしまい塗装までした場合再塗装になってしまいます。パテは厚く付ければその分やせる量も増えるので乾燥時間も注意しながら硬化処理をします。しかし、出来るだけパテを薄くつけるように部材をきちんと鈑金すれば、やせが出る危険性も減って来ます。
【バフ目】
塗装面をポリッシャーで磨き付く渦巻き状の細かいギスに見えるのがバフ目と言われるにものです。通常発生する原因は、バフの手入れや、コンパウンドが荒い場合に出てきます。塗装後、何度かの磨きをした後仕上げ用の微粒子のコンパウンドを使用しバフ目を消して最終仕上げをします。硬いナノクリアー(耐擦傷性クリヤー)の様な場合、この磨きが非常に大変で時間の掛かる作業となります。バフ目が付かない程硬い(実際は塗装面のクリヤーがより細かい凸凹になっている為コンパウンドが引っかからない)場合ナノポリッシャーなど専用のコンパウンドを使用する場合もありまする。
【鈑金パテ】
鈑金作業後鉄板に直接つけるパテの事を言います。2液タイプで主剤と硬化剤を混ぜて作り厚く付ける事も出き、硬化すると非常に硬くなります。乾燥には熱源をあたえて溶剤の抜けを促進させて硬化させます。巣穴ができやすい為、下地処理の作業時注意して作業わします。亜鉛鋼鈑やアルミに直接つけることが出来るタイプも現在あります。部材に合わないパテの場合部材とパテが食いつかず実際には、剥がれている様な場合があります。また、日本の製品よりもヨーロッパの硬化剤などに多いのですが、入れる量が適当だと硬化不足になったり、食いつきが悪い場合があります。計量機などで正確に分量を混ぜ合わせる事でトラブルが避けられます。
【沸く】
補修塗装後溶剤の抜けるスピードが異常に早い条件の場合に発生する塗膜面に小さい穴がいくつか発生した場合の事を言います。原因としては、フラッシュオフとらないで吹き付け作業直後急に温度を上げた場合や、厚く塗りしすぎた場合などが考えられる。溶剤が蒸発する時は塗装直後が最も多ので、塗装作業後すぐに温度を上げるのでは無く少し時間を空け、沸きを防ぐ工程をフラッシュオフといいます。これらのフラッシュオフ時間は、塗料メーカーにより決められています。そして、溶剤の抜けは時間の経過とともり少なくなり塗膜全体が本来の厚さになります。
【PP】
ポリプロピレンの略称で自動車バンパーやモールなどの樹脂パーツに使われています。PPは塗料の密着性が悪い為、専用プライマーを使わないと塗膜剥離が起きてしまう可能性があります。
【プライマー】
部材の錆の発生を抑える事と、塗膜の密着を良くする為の下地塗料に使用される。サフェ-サーは防水効果や膜厚が付けられるなどの効果があり、今はこの2つが1つになったプラサフが主流となっています。1液性タイプと2液性タイプがあり、2液性の方が強い塗膜を作ります。
【ブリスター】
塗膜からニキビの様に膨れてしまう不具合で、原因はいろんな条件から発生すると言われている現象です。下地の段階での不具合や、圧縮エアーの油分や水分が取り除けていない場合など、設備の定期的なメンテナンス不足なども原因の1つになります。また、工場内に油分やワックスの粉などが飛散したりしても発生の原因となる為発生した場合は、塗膜をはがして鋼板面からやり直ししなければならない時もあり、原因の追究がはっきりしない場合再発する事があるので大変重要なトラブルです。
【ベース塗料】
クリヤーの下に吹かれている色のことで、メタリックやパールやソリッドカラーなどがあります。1液型と2液型の塗料があります。調色で補修塗料を作った時点で色が決まりベース塗料が出来上がります。
【ペーパー足】
補修塗装後にトップコートのクリヤーの下にペーパー目が出ている場合を言います。この場合磨きでは消えず再塗装が必要になります。原因は、下地処理で荒いペーパーを使用して完全に消さなかったため塗装してから、少し時間が経ってから現れる現象です。
【ぼかし】
ブロック補修で、境目を目立たなくする為に補修部から旧塗膜にかけて塗装する事です。完璧に調色し塗装したとしても、塗装の境目がくっきり出ていれば上手な塗装とは言えない。逆に調色はある程度でもぼかしがしてあると、補修部はほとんど目立たなくなります。ぼかしはなるべく狭い範囲で行なうのが常識となっていますので、場所によっては、プレスラインなど、色が違って見えても目立たない部位を利用することもあります。
【ポリッシャー】
ボディーを磨くための機械。電動とエアー式があり、これにバフを付けて磨く。バフはタオルや羊毛やスポンジがあり、最初は硬く最後は柔らかくするのが基本。バフによってコンパウンドも使い分けをします。ポリッシャーの掛け過ぎにより肌がオリジナルと違ってしまうので慎重に作業をする最終的な段階です。
【ポリパテ(ポリエステルパテ)】
ポリパテと言われ、厚く付けられないが鈑金パテに比べ、柔軟性があり巣穴が少ない。2液型で主剤と硬化剤を混ぜて作り、熱源で硬化する。鈑金パテでの作業実施後に下地処理として使用される。


【メタリック塗装】
色顔料とアルミ顔料を混ぜた塗料の事を言います。現在の乗用車のほとんどがメタリック塗装ですが色や輝きに高級感がある為軽自動車でも塗装されています。メタリック顔料は、アルミ粉の様で小さなものや大きなものなど種類があります。形は角ばったタイプや丸く滑らかなタイプまで色々あるそうです。これらの組み合わせによって光沢の見え方を調整して新色が作られています。


【やせ】
下地処理の段階で乾燥不足が主な原因といわれています。塗装ブースで乾燥して完成検査で気が付く場合と、何日間がたって出る場合があり下地処理の重要性がお分かりになると思います。パテなどが厚く付けられた状態など、乾燥不足になりやすい作業の場合になりやすい為パテは薄い方が良いとされています。
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